ホッケが深海魚って今日初めて知りました。
NHK「WONDERxWONDER」という番組が好きでいつも見ているんですが、
今日は「ホッケ柱」がテーマでした。
春のプランクトン大発生の時期に、
深海からホッケの群れが一勢に海面まであがってくるそうです。
そのとき発生するのが「ホッケ柱」。
なかなかお目にする事ができない幻の現象だそうですが、
北海道の奥尻島沖では、現在でも4-5月にかけて、見る事ができるそうです。
3万匹ものホッケの群れが作る「ホッケ柱」。
どうやってこのような縦に長い群れができるのか?
普通の群れはこんなに縦長にはならないですよね。
このメカニズムを番組内で解明するという所がNHKの底力ですね。
大学、研究機関の教授や情報処理の専門家の協力を得て、その驚くべきメカニズムを解き明かしてくれました。
十分に論文ものでした。
ハリウッド映画などで鳥や魚の群れをCGで再現する時に使われるBiodアルゴリズムを使って、ホッケ柱のメカニズムを再現することに挑戦です。
Biodアルゴリズムはシンプルな3つの基本ルールによって魚の群れの動きを再現することに成功しています。
1.仲間と同じ方向に動く。
2.仲間とぶつからない。
3.群れの中心を目指す。
しかし、この3つのルールだけでは「ホッケ柱」はいつになってもあらわれません。
ここで、ホッケ特有の要素を加えます。
ホッケは浮き袋がないので、餌にむかって縦方向に勢い良く泳ぎます。
そしておなかが一杯になると、浮いていられないので、下の方に降りてきます。
つまり
1.上方にある餌に向かって泳ぐ。
2.おなかがいっぱいになったら、下方に降りる。
この2つのルールを加えると…。
見事に「ホッケ柱」が再現されたのです。
ホッケ柱は海中に渦を発生させ、海面近くに沢山いるプランクトンを
海中の中に引き込みます。
そのことで、海中にいる仲間たちもプランクトンを食べる事ができます。
このことは、海上にいる天敵「カモメ」から身の安全を守ることに
非常に有利な機能です。
食べることが目的で群れをなす、というのは、
群れの意味合いにおいても、新しい知見だそうです。
結果、防御にもなっているという、すごい機能です。
東京水産研究所の教授が
人間が都市を形成して、便利に暮らすように、
魚も都市を形成するんだね。っていう言葉がシンプルに表現されててよかったです。
この群れのメカニズムを見て思ったのが、
人間社会も案外シンプルなルールだけで、
できてんるんじゃないかな〜っていうこと。
1.豊かになりたい
2.愛し愛されたい
みたいな?